15日、ゆたさんべねさんと前々から行きましょうと言っていた青久あおく(集落)に行ってきました。



青久とは、奄美市住用すみよう町に属し、住用町いち集落と、瀬戸内町嘉徳かとく集落の間にある海に面した(元)集落。昭和20年は23世帯72人が住んでいたようですが、現在はお1人が住まわれてらっしゃるらしいです(ネット情報)。1軒お1人だと集落と言わないのかなと思ってこんな書き方になっております。

僕は10年くらい前に1人でだったか友達と2人だったか1度行こうとトライした事がありました。
しかし道があまりにも険しくうちのシビックハイブリッド(車高低めのセダン)では無理過ぎて途中で車を停め、ちょっと歩いてみようとしたのですが、どこまで続くのか未知で諦めました …という記憶を今回の道中で思い出していきました。「ああここまで来た!」と。

地元奄美大島の人より、冒険好きや、マスメディアなど外部の人の方が行っているのではないでしょうか。



9時前出発

ゆたさんのジムニー。この車で行く事ができました。ありがとうございます


嘉徳(南)からと市(北)から行けますが、ネット情報で嘉徳からが崖崩れであやしいという事で市から。

住用。霧が良い感じ


僕は久しぶりの市集落。ゆたさんべねさんはマングローブ原生林の丁字路から先初めて。



市集落の終わりで通行止め看板…


道中の「アラマタガジュマル」


でっかいどんぐりが一杯落ちてた!








また少し行くと「黄金のしずく」?


この輝きの事かな?
これの事だとすると確かにただの葉じゃなくて透けてて裏側から照らされてるように綺麗




遂に青久(左)への分岐点へ。この分岐点から嘉徳にかけての道(右)が崖崩れだったみたい



凄い道を下り続ける・・・

曲がりきれない切り返しの必要なカーブが確か2ヶ所…
落ちそうな所数ヶ所…

下り切った・・・
この時点ではまだ少しあるのか、もう近いのか判らない




10:25am
着いてた! 青久!


城跡のような超立派な石垣があり、取りあえずその外側の海側に停めました


凄い石垣。
ネット上の写真で石垣があるのは知っていたが、こんな迫力だとは思いませんでした




海側にはくつろげるベンチ


川の向こうに「むちゃかな之碑」




碑の下に書かれてる文。
伝説 むちゃかな之碑

今から、約二百年前、江戸時代末期、瀬戸内町生間から役人の欲望を拒否したばかりに島流しにされ漂着した喜界島でつかの間の幸せをつかんだ絶世の美人「うらとみ」の子として生まれた「むちゃかな」は、母にもまさる美人として、男たちの評判を一人じめにした。
そんな「むちゃかな」に嫉妬した島の娘たちは、青海苔摘みに誘い海中に突き落としたと語り継がれている。
旧九月期は、潮の流れが喜界島から青久の方へ流れるため、ここに遺体が流れ着き、青久の人々によって手厚く葬られた。
それ以来、青久では九月九日には墓地に詣で悲劇の娘「むちゃかな」の霊を慰めてきている。

住用村教育委員会
住用村文化財審議委員会

青久海岸。南を望む


海岸に落ちてた牛の角?と線の入った丸石


しかし凄い


ゆたさんべねさん達が石垣の内側に入る。呼ばれて僕も。
一見個人敷地に見えるけど、元集落全体を囲んでいた石垣でした。来訪者向けの看板も

青久玉石垣の由来

ここに訪れる旅人は皆、シマの奥深さに感動を覚える。玉石垣の歴史は戦後アメリカ統治時代から日本復帰後の「奄美群島復興事業」第一号として実施された記念すべき事業である。
昭和二三年(一九四八)に琉球政府に住用村長が陳情する。昭和二五年(一九五〇)政府直轄第一期工事から昭和三〇年の第六期工事まで全長二七八mが完成。しかし三三年後の昭和六三年頃の豪雨で一部が崩落。住用村は合併し奄美市住用町へ。平成二三年の集中豪雨災害で更に崩壊。クぃンムン村は奄美市の「きょらの郷づくり事業」助成で補修工事を実施。
この景観を守り、伝え、残してきた老夫婦に深謝。ここが大切な文化(クぃンムン)遺産であることは誰もが納得することだろう。

平成二十四年三月吉日 クぃンムン村記

住宅跡




現存の1軒の方向を遠くから




少し羽を伸ばして。
何か思わず「城壁」って言ってしまう。やっぱり大きくて綺麗な石垣



波が荒く、同じ太平洋に面するホノホシ海岸と似た質感を感じる




来てからずーっと不思議な感覚がありました。それをべねさんゆたさん達と話してました。それは…

整備されていて、荒れてない

という事。失礼でしょうか?

まず石垣の規模が凄い。これだけで感動。そしてその内側の土地に放ったらかしの廃墟がない…。ほかの集落は廃墟だらけなのに。でその廃墟が過去に撤去されたのであろう土地が雑草でぼうぼうになってない。畑も大きいしとても綺麗。何か多くのマンパワーを感じる…。来た道から想像すると…
最後のご家族の努力があり、そして初めての僕らからすると秘境という感覚になるけど、お住いの方のお子さま、行政は普通に行き来してるのかも知れません(帰りに車1台とすれ違いました)。



むちゃかな之碑から




行ってよかった、素晴らしい所でした








動画追加


ゆたさんからいただいた車載カメラ映像を編集して2本の動画をアップしました♪

マングローブ原生林の橋から早送り交えて (4分49秒)


青久への一本道の始まりから通常速度で (16分)


ほかの映像も時間があれば編集したいです。