ネタバレ注意



TSUTAYAで、テレビ東京開局50周年特別企画として、2015年2月11日・14日・15日に放送された、“テレビドラマ版”「永遠の0」前編・中編・後編と、実写映画「俺物語!!」を借りました。

前にもTSUTAYAで借りようと考えた事がありましたが、3本に渡るのを知って怖気づいていました







テレビドラマ「永遠の0レビュー
★★★★★★★★★★



分かったのは映画版の完成度の高さ


一言で言うとこれに尽きます。特撮についてではなく、ストーリー展開・証言者の設定・構成について。

僕は小説は読んでいません。

その上で、まず映画だけ観ていて、「うまい事組み立て直したんだろうな」と思っていました。
今回観たテレビドラマ版は長編につき、小説をよくなぞっているんだと思いますがどうなんでしょうか。
ドラマ版が≒小説なんだとすると、僕は映画版の完成度に改めて拍手したいです。
小説の中身が大体ドラマ版なら…原作の百田さんもご自身の株を上げたよくまとめた映画版に大感謝なんじゃないでしょうか(ごめんなさい)。

長げーよ

約2時間 × 3回放送にする為の引き伸ばしも感じました。クドいです。ゆっくり流れます。

映画版では、証言者(現代シーンの老人)の数が少なくなっていて、その少ない老人が、端折られた老人のセリフも言うようになっています。多くの人に話を聞いて回った方がリアリティがあるかも知れませんが、映画版で特に不自然は感じません。つまり映画版でいいのです。

桐谷健太さん演じる佐伯健太郎が解説的

クドく、テレビ的に解説するかのごとく、理解できないっぷりを喋ります。
映像で、総合的な表現ができない分、喋って説明する感じがあります。僕があまり好きではない「渡る世間は鬼ばかり」などのようです。映像力学で見せてほしいです。

やっぱり、テレビドラマのいろはも感じました。
映画版は全部がまとまって融合してる感。芸術作品感。
テレビドラマは、“テレビドラマのやり方”ってのが少しあるかなと。



武田会長 vs. 新聞記者


このシーンは観る前に知っていました。ネトウヨが「原作者 百田尚樹が最も言いたいシーン」などというようなタイトルをつけてYouTubeに無断アップロードしてるのを見ました(笑)

このシーンを映画では合コンシーンに変え見事に昇華させています。既に関心していた部分です。

このシーンは朝□新聞への批判を込めたものらしいです。
映画は朝□新聞を初め、複数の新聞社が製作協賛なので、入れられなかったと。それを合コンシーンに投影したのがまたうまくよくできてると思っていたのです。
特攻隊の本心を知らない、そもそも興味のない若者達。そして、旅行に女の子を誘い込む話。「グアムか♪ サイパンか♪…ハワイか!!♪」。正直サイコーです。仕方ありません。現代ではリゾート地の認識しかないのです。そしてその後の電車・改札口。現代の風景と人々から逆走する佐伯健太郎。サイコーです。

…いかんいかん 映画版の話してる。
小説を忠実に再現したドラマ版も良いと思います。



特撮・戦闘・ビジュアル


ゼロ戦


意外とゼロ戦はしばしば、映画版を超える重みを感じました!
ラジコンです。…まあラジコンと判りましたが、やっぱりCGではないリアルさを感じるんですよね。

DVDなので、=SD(標準画質)で観たのでディティールが判らないというのもあったのですが、コピペも判らなかったです。実寸レプリカはさすがに1機ですよね? 地上に数機停まってる時はコピペ合成とかだと思いますが、いずれもがリアルでした。
プロペラも実際回ってるみたい。回してないですよね? 機体全体が走行するのもやっぱ大事。実写でやったらやった分説得力が出ます。

飛行中もなかなか良かったです。グリーンが抜けない搭乗員のファーの部分はぼかしで削ってましたが。

戦闘シーン


空中戦も意外となかなか。CGを判らないようにする為に激しくブレさせていましたが、それが激しさ・飛行中のGを感じさせました。まあ、映画版に比べるとお粗末でしたが。

建物・風景


この点が1番お粗末でした。各所、廃墟で撮影した感が
まず戦場での建物にツタが張りまくってるところで気になり。鹿屋基地のグラウンドの雑草が気になり。
1番酷かったのは、戦後に松乃と清子が生活していたというバラック地域。コンクリートの巨大廃墟の屋内なのです 思い切ったなと。現代の災害の避難所みたいな感じで勘弁してくれという感じだったのでしょうか。映画のようにセットとグリーンバックで街を作ってほしかったです。

にじみ


映像プロ的目線では、逆光のパープルフリンジ(紫のにじみ)がちょっと気になりました。



ヤクザの景浦のキャラクター


数少ない映画より良いと思ったところです。映画はセリフを力む部分が間違ってるかも知れません。また、映画では戦時(新井浩文さん)と現代(田中泯さん)で役者が似なさすぎでそれがマイナス点になっていたので。
ヤクザっぷりもはっきりしていて良かったです。映画版では子供ではヤクザ感が解らないかも知れません。このドラマ版では巨大ヤクザ組織というのがしっかり解ります。
*でも映画版では景浦の戦後が描かれないのであえてヤクザ感をライトにしているのでしょう。



総評


映画版の脚本 山崎貴さん・林民夫さん、監督 山崎貴さん凄え。
小説を洗って、大事なところを強調して、無駄を削って、素晴らしい映画にしていると思います。
「宮部はなぜ特攻に行ったのか」の追求よりも「命の大切さ」に重きを置いて繰り返し強調したところが良かった。

ドラマ版の宮部は正義一本じゃない感じ、映画版の宮部はより神格的。

ドラマ版はテレ東にしては頑張ったと思います(ごめんなさい)。意欲作です。