前記事のその後です。
レンタカーをレンタカー会社の営業終了の20:00丁度に返し、ホテルに帰り掛けながら近辺の天文館のネオン街へ。
お持ち帰りの焼き鳥屋さんがどこか角にあった筈なのですが、見当たらず 「ま、いっかぁ」と一旦ホテルへ向かいますが、「いや、焼き鳥皮とビールが欲しい」と、また逆走。でもやっぱり焼き鳥屋さんは見当たらない。

昨年、鹿児島へ来た時に発見、凄い気になっていて、今回何とか行けないか(自分の勇気の問題)と思っていた軍国酒場の雑居ビルへ近付きました───。



祗園ビル

今回の昼の写真。

祗園(ぎおん)ビル。ネットで見るとこういう名前のようです。Google マップ マイプレイス
昨年はまず、この隣の広場が先に気になって、ふと目のフォーカスを奥にしてみると、九龍城砦が見えて接近。

昨年の写真。隣の空き地には、もう閉まってそうだったが、「天文館にぎわい広場」なるものがあった。

昨年の写真。1Fには真新しそうな店舗も入っている。

昨年の写真。1Fの建物真ん中には、裏側に通り抜けられる通路がある。ここは少し新宿の思い出横丁のよう。

昨年の写真。裏側(こちら側に構えていらっしゃるお店には失礼かも知れないが、軍国酒場の入り口に対しての裏という事で)。

昨年の写真。裏側、上を仰ぐ。



…とまあこの建物下から見るとこんな感じの雑居ビルでして。
この異彩を放つ建物の中でも、一際異彩を放つお店があるのです。

軍国酒場

昨年の写真。表側階段入り口。

今回の写真。夜の営業時には、常に割りかし大きな音で軍歌が下まで鳴り響いています



・・・入りたい。
いやしかし怖い。そもそもまだ一度も1人で居酒屋に行った事自体ないのです

まずは階段を一段一段恐る恐る上がってみました。



*ちなみにここから先の写真は三脚を立てての超時間露光がほとんどです。実際はもっと相当暗いです。




3Fの閉じた店舗。上の階の現役は軍国酒場だけです。

ラララ...。3Fから3階半の踊り場を望む。



入り口…。

…一旦、素通り
この4Fは左手に通路があったのでそちらに進んでみる事に。
すると、そちらはアパートになってる!
アパートの廊下をそろりそろり…。ほとんどは空き部屋のようです。窓が割れてたりします。廊下を突き当たると、行った先にも階段が。住民用通用階段のようです。上に上って…。



建物の作り、結果から書きますと、
  • (ペントハウス省いて)5階建て。屋上にもペントハウスの閉鎖されたお店跡
  • 軍国酒場は4F。2F・3Fにも過去にお店が入っていたが、今はなし
  • 4Fは軍国酒場がありつつ、アパートあり。5Fは全部アパート、ベランダあり
  • 現在アパートは5軒くらい入っているかも*。ほとんど空き部屋。
  • 階段はお店用の広い階段1、奥の階段1
  • やはり天文館で1番古いビル*


奥の階段

5Fアパート廊下。開いてる戸は空き部屋。ほかにも戸が開きっぱなしの空き部屋がある。



屋上に感動。
*立入禁止になっていなかったので上らせていただきました。縁に手すりがないので危険です。オススメしません。

天文館の夜景

屋上のペントハウス。草木が生えて、アンテナがたくさん立ってたり廃棄されてます。



軍国酒場に入る事を躊躇して、うじうじうろうろ建物をさまよったので、結果的にたくさん祗園ビルを撮影する事ができました(笑) 今はなき、日本初の雑居ビル九段下ビルに潜入した時と似ていました。とても貴重なビルだと思います。



で、端折りたいところですが、実際一旦祗園ビルを出て、帰り掛けます。焼き鳥を買って帰ろうと。しかしやっぱりあの焼き鳥屋さんが見付からない(笑) どこでしたっけ? 何かしら夕食を口にしたい。また祗園ビルに舞い戻り…

中の様子を音で伺う。常連そうなお客さんの声とカラオケの歌声(軍歌)が聞こえる。
1番のネックは常連のお客さんが入っている事だった。僕1人だけだったらお店の方に優しくしていただけそう。常連のお客さんと共にだったら僕に目が向けられずボッチ状態が発生しそう。しかし…

意を決して、入隊。








ママ「1名入隊!!」

所狭し!!
遂に入隊しました。本当凄い店内です。所狭しと、軍人さんの写真、軍用小道具が飾ってあります。


お通しです。これが1回で出てきます。
左から鉄砲玉(落花生)・配給食(カンパン・コンペイトウ)・手榴弾(ゆで卵)、そして注文した魚雷(ビール)



優しく迎えていただきました。
常連のお客さんはレスリングの先生で、吉田沙保里選手の先生だったとの事! 奄美にもいらしていたという事です。すいません、お名前を失念。
ママの横道陽子さん(81)は、お店の歴史など教えていただきました。とても気さくな方です。
僕が入隊した初めはお父さん横道貞美さん(81)もいらっしゃっていましたが、この日は体調が優れないという事で、ご自宅に帰られました。大丈夫だったかな。ご自宅はこの祗園ビル同階のアパートです。

*上の「建物の作り」の*印は、ママさん談です。

郷に入っては郷に従わないと轟沈すると、僕も軍歌を3曲歌わせていただきました。
「軍艦マーチ」「月月火水木金金」「同期の桜」。
これ以上は軍歌の引き出しが(笑) 褒めていただきました

マイクです

上の写真にある飲食のほかに爆弾(焼酎)を1杯飲んで2,000円! 安い。



ありがとうございました また来たいです。
大日本國防婦人會(ママ)横道陽子さんと。
*アップ許可を得ています。




更に多くの写真はPicasaにて。
20131012 軍国酒場とそのビル - Picasa ウェブ アルバム




【PS】「未廃墟」という造語でタグを追加しました。廃墟にするのは失礼ですもんね。でも誰が見ても凄まじく老朽化が進んでいるというのも事実。そういった建造物を写真に収めた時に使います。