ネタバレ注意

過去に観た事はありましたが内容は忘れていて、Amazon プライム・ビデオにあったので改めて観てみました。




*Used got stock

ランボー (First Blood) (1982 / アメリカ) レビュー
★★★★★★★★★★



過去に観たのは多分、レンタルビデオ店で元レンタル用だった映画DVDが売り出されていたのを弟がいくつも買っており、実家に持ち帰ったものだったと思います。

多分アクション好きの弟が好んでいた & アクションで有名なこのタイトル、「ランボー3 / 怒りのアフガン」のタイトルなどで、今回観る前のイメージは米国国外での戦場の話でした。

実際は、米国国内、田舎での「一人だけの軍隊」という構図のアクション。ベトナム戦争帰還兵の主人公ランボーの心の傷と、帰還兵を受け入れない米国国内という社会問題を描くものでした。



過去観た時に解らなかった感動がありつつも、過去に感じたもやもやも確かなものに


ランボーの乱暴


保安官達の理不尽さ、ランボーのトラウマによる「余計な抵抗」により戦いが勃発する訳ですが、まあ、ランボー=主人公=正義という見方で観ていると、ちょっと受け入れられません。

ストーリーがシンプルな為、保安官によるランボーの身なりへの偏見が事の発端。そこから野戦を経て最終的には「街大炎上」にまで発展します。ランボー自身は帰国後も色々な苦悩もあったのでしょうが、当映画内での「敵」保安官達との戦の発端はこれだけです。
ランボーは帰国後に自国民にナイフを突きつけられた事がある? 脚を槍で突き刺された事がある? 「仕返し」を超していて看過できません。

特に「街での戦い編」から完全にランボーが仕掛けて来ています💧

山での戦いから夜の街に下りてきて「最終戦」になり、ここでようやく「過去に観た」と確信。あれ? むしろここだけ観てたのかな。何か「まあまあ」という感覚がありました。

話戻しますが、「逃走」が目的だったのでは? 山での戦いはまだ攻撃されて攻撃してを繰り返しながらも逃走しています。山から街へ下りてきてからは、行く手全面封鎖などもなく敵に出くわしてもなく余裕で逃亡できた筈です。街では初っ端から誰もいないSSを爆破。銃火器店を爆破。完全にただただテロリスト。ランボーの乱暴に理由付けがないのです。

トラウトマン大佐との上下関係に疑問


「戦場が抜けきれないキャラ」にしては、説得に駆けつけたトラウトマン大佐をナメているというか(笑) 言う事聞かず忠誠心が足りない感じがします。

最後の感動シーンは、ランボーがトラウトマン大佐に子供のように泣きつくのですが、感動がありつつもその距離感は疑問です。日米の感覚の違いは多少はあると思いますが、どうでしょう。もっと上官は恐れ多いのでは?



最後に泣きつくランボーで全て解決


最後、トラウトマン大佐に泣きついてベトナムにいた仲間、帰国後に受け入れてもらえない苦悩を語るランボー。泣けました。ただのアクション映画ではなかったのです。当映画はシンプルでベトナム帰還兵の苦悩を語るのはここだけです。

そこからのテーマソング「It's a Long Road」とエンドロール。シビレます。



やはり自分は「ドンドンパチパチやれやれじゃ」というタイプじゃなく、リアルな怒り、リアルな仕返し。リアルな人間像を求めるので、そこから逸脱していくと気持ちが離れます。でも、ベトナム帰還兵の苦悩を語った事に感動、そんなところでした。