ネタバレ注意

Amazon プライム・ビデオで観ました。





ハドソン川の奇跡 (Sully) (2016) レビュー
★★★★★★★★★★



実際に2009年に起こったUSエアウェイズ1549便不時着水事故と、その後の話を映画化。クリント・イーストウッド監督・製作。トム・ハンクス主演。

「フィクションは事実よりも奇なり」(造語) のお手本みたいな作品


当時、この事故をニュースで見た事を覚えています。バードストライクを食らって飛行不能となった旅客機が真冬のニューヨークの川に不時着水。機体が大破する事もなく乗客乗員全員無事。全米・全世界が感動した「ハドソン川の奇跡」。

が、この作品はその事故そのものより、その後に事故調査委員会から「出発したラガーディア空港に戻るのがまともでは? 大都市内のハドソン川に不時着水して危険な判断だった」と責められ、それに機長サリー(トム・ハンクス)と副操縦士ジェフ(アーロン・エッカート)が戦う事がメインとなっています。

この事故について詳しくはありませんが、どう考えても一般的にも専門的にも英雄です。英雄視された筈です。争点もリアリティがありつつも専門的に見て稚拙なんだろうなというのを素人ながらに感じ…
観ながら、大いにフィクションが入っており、フィクションの部分が本筋になっている事に気付きました。

あとでウィキペディアを視てみるとやはりでした。
実話との相違点 - ハドソン川の奇跡 (映画) - Wikipedia
この作品の本筋「責められ、それに悩まされる、真実を勝ち取る」という部分が全てフィクション

事件そのものがセンセーショナルでも、それが長編ドラマにできるとは限らない


しかし、フィクションを入れて見事に面白いドラマにした事に拍手。
主人公サリーの事故の悪夢から始まる当作品。面白い映画を作る事が分かっています。

タイタニック事故と違い本事故では、出発からすぐのトラブル、機体が小さく、救助が迅速、乗客乗員全員無事…。
不時着水後の奇抜な画とは裏腹にそこにドラマを入れ難いのです。
その「ドラマにならなさ」を的確に判断し、力ずくでドラマをくっつけリアリティを出した(自分には判っちゃったけど)脚本に拍手です。







【P.S.】後でAmazonレビューを見て

超高評価のAmazonレビュー。コメントの多くが逆で驚き…

主なレビューを要約すると…
「多少静かで退屈に感じるかと思いますが、これが実話だと思えば納得」

逆です逆
フィクションが大いに入り、実際のドラマのなさを何とかして面白いドラマにし立てたのがこの作品のミソですよ。ドンパチだけ見えて求めて、機微が見えない人はこういう感想なのね はあ…辛いわ。