ネタバレ注意



新たな感動作が観たくてAmazon プライム・ビデオを見てみると、Amazon プライム・ビデオで ★★★★★ (488) (評価の数が488件と統計がたっぷり取れる状態で星まっ金金) という類を見ない最高評価の作品が出てきて、観てみようと思いました。



教室のイメージ シネスコサイズ



ワンダー 君は太陽 (Wonder) (2017) レビュー
★★★★★★★★★★



トリーチャーコリンズ症候群(顔が変形している)の男の子オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)がこれまで通えなかった小学校へ中途入学、いじめを受けるも出会いもあり、友達が増えていく。いじめた子や家族にも1人1人スポットが当たり、それぞれに経緯と物語があるという見せ方。



期待値が高かったかも知れません。最初構えて観始めました。
「特殊メイクでトリーチャーコリンズ症候群を演じている」。はい。疾患に忖度(感動)はしないからそれは0だとして、引き込まれたい、引き込んでくれよという構え。この点は映画「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」と若干感覚が似ているかも知れません。「画面のほとんどがリアルCG。チェック」が抜けきれない感じ。全然別モノですがわずかな感覚が。
オギーや家族がオギーの顔によって、これまで困難があり、そして学校で好奇の目に晒されるだろうなというのは初めから容易に想像できる事で、更にどう展開していくのかという目になります。当然です。

「見れる」トリーチャーコリンズ症候群の特殊メイク


ここに踏み込もうと思います。
27回もの手術を受け、顔の変形が軽度になっているというスタート。オギーの顔が初めて画面に出た瞬間から「一応、喜怒哀楽の表情を見せたいからこの度合いなんだろうな」「特殊メイクでの盛りすぎられない限界もある」などと想像を巡らせます。

何だかんだで知られているトリーチャーコリンズ症候群等の顔が変形する疾患への「差別はやめよう」という世の中の流れという事実があり、オギーのこの軽度さなら好奇の目で見られる具合も変わるよなという、細かいバックを視聴者は感じます。

なので「特殊メイクでどこまで変形させるか」というところまでも細心の注意、熟考が必要です。
これで「周囲の反応」の演出が変わり、それがリアルとズレた時、視聴者の心が離れます。

その点、当作品は割りかしリアルな反応で良かったと思います。
しかし初期の、「人混みの中オギーが通ると“モーゼの十戒”」はオーバーな演出です。
当作品はスターウォーズのキャラが出てきたり、オギーの妄想が具現化する「ミュージカル的」な事があり、その流れでかも知れませんが、この演出ってよくありますが安易かなと思います。
これがもっと酷かったのが、映画「手紙」で、公園で遊んでいた他人が皆去っていくという。

立場・友人関係・恋愛、多くで姉のストーリーの方がちょっと面白い


始まってから学校初日までどうも自分が引き込まれていない感じがありました。予定調和。
初期に黒画面に白字で「Auggie」(主人公オギー)とカットが挟み込まれていましたが、その時点では意図は解らず、作品26分頃に同じ撮り切りで「Via」(姉ヴィア / イザベラ・ヴィドヴィッチ)と出て、「登場人物それぞれにスポットが当たる」構成が解ります。

で、疾患のある弟のいる姉の立場が描かれ。そして、親友ミランダ(ダニエル・ローズ・ラッセル)とのギクシャク、ジャスティン(ナジ・ジーター)との恋愛があります。

何だろう…。姉のストーリーの方が面白い(笑)
主人公オギーと、お父さんネート(オーウェン・ウィルソン)は、何かキャラがつかめなかった感じがありました
姉を主役にしてしまうと、映画「ギルバート・グレイプ」になってしまうけど。



もっと「機微」で繊細に巧みに見せてほしかった


多々、微妙に荒削りな、米国映画のダメなところを感じてもったいないと思います。
この映画はもっと繊細に巧みに見せてほしかった。
少し軟化した是枝裕和監督に作ってもらいたいと思いました(笑)

自分のよく唱えてる「ニセ感動洋画」によくある、「色々楽しい出来事もありましてー」なダイジェスト感があったりするんですよね

ラストの主人公表彰は最悪。
作品最後は卒業式。校長がものごっつええ子大賞「ヘンリー・ビーチャー賞」をオギーに授与します。オギーは会場全体から拍手され映画は幕を閉じます。
卒業式はごっそりいらないです。

ターミネーター2で、元々の案のラストシーン「平和は守られた」という内容をちゃんと撮り終えたのに「やっぱ違う」と感じて暗いアスファルトに変更したジェームズ・キャメロン監督の感覚が必要です(「未来は明るいとは限らないという内容にしろ」という意味ではありません)。

実際の原作がどうなのか知りませんが、「原作が卒業式まであるから」と無理やり収めた時に感じる感覚です。それにより生まれる「色々楽しい出来事もありましてー」なダイジェスト感。視聴者が二人三脚で賞の価値を共有してないのにいきなり出てくる「ヘンリー・ビーチャー賞」。



人それぞれにストーリーがあるという構成演出、姉ヴィアと親友ミランダのストーリーに評価でした。
酷評が目立ってしまいましたが、面白く、泣ける部分もあります。